「ジェノサイド」を読んで。2012/01/03

 久しぶりに大物を読んだので久しぶりにブログをアップします。

 読んだ本は、高野和明著「ジェノサイド」本屋さんの人気の本コーナーにあって帯に書いてあるのも良さそうだったので昨年最後の本に選びました。

 前半の盛り上がりつつある部分ではあれ?この作者ってアメリカ人だったっけ?と思わせるような書きぶりでどんどんページが進みます。

 物語はとても良くできていて2転3転してしていき、じっくりとそれでいて先へ先へと行きます。

 ただ、半ばくらいからの人間の内面描写に入ったあたりから最近の日本の作家らしい、自分のごく限定的な歴史解釈を押し付けてくる雰囲気が強くなり、後半食傷気味となってしまいました。

 話が新しい視点から書かれていて、大きく描かれているだけにとても残念です。こういうのも「社会派」の一つなのかもしれませんが私は好きになれません。

 単純に娯楽作品として割り切って読むには良いと思います。

新任少尉出撃-海軍士官クリス・ロングナイフ2010/09/03

 ハヤカワ文庫出版で、作者マイク・シェパードの長編SFです。

 ま、題名から軍事ものと言うのはわかりましたが、一般的な活劇ものと違い、けっこう登場人物の内面が描かれていて、とても楽しめました。

 表紙の感じで、厚い割には簡単に読めるだろうと思って、降る本だったこともあり気軽に買った本です。

 この表紙と言うのが、金髪のおねーさんが大きなライフルを持っているもので、ちょっと前の「ダーティー・ペア」を連想しました。

 内容的には、けっこうまじめな軍事ものとしても読めると思います。階級構成で一部分かりにくいところはあるものの、全体的にはそれぞれの階級、軍人と文官などの関係が良く描かれています。

 大体3部構成になっていて、前二つは、地味な局地戦で主人公が成長していく感じが描かれ、最後のところで大きな局面に立ち向かう様がいい感じでした。

 続きがあるようですが、まだ翻訳されていないようで今後が楽しみです。

 今回のぎっくり腰のおかげで動けないものだからしっかり小説が読めてしまいました。

 痛くて不自由な思いをしていますが、娘はわざわざ部屋へ夕食を持ってきて一緒に食べてくれるし、たまにはこんな時間もいいのかもしれません。

「図書館戦争」を途中まで読んで。2010/02/17

 久しぶりの読書ネタです。私のお気に入りの作家の作品。「図書館戦争」を途中まで読みました。

 もともとこの本は、クリスマスプレゼントに娘に贈ったものです。娘もある程度読み進んだものの、途中で止まっていたので借りて読み始めたらこちらがはまってしまいました。

 アニメ化されているので軽く見ていたのですが、さすがに小6には早かったようです。で、大人が読む分には結構いけているのではないでしょうか。

 しょうしょう、軽い雰囲気で描かれていますが、登場人物の描写などは、脇役に至るまで丁寧に描かれていていい感じです。

 あと、この作品は、物語の作りに合わせて世界観がかえられているのに驚きました。近未来の日本のパラレルワールドといったところです。

 このあたりで、娘は、この設定についていけず、戦争中の話だと思っていましたが、現代の日本に近いけど、設定の違う世界だと説明したところ、「あ、それって、パラレルワールドになっているの?」との答えがかえってきてびっくりです。

 その後は、設定は理解したようですが、学校の宿題になっている本を読まなくてはいけなくなり、こちらはまだ進んでいないようです。内容的には、あと2年くらいしてからのほうが楽しめるのではないかと思っています。

 あと、半分。読んでみなければわかりませんが、この作家のことなのできっと幸せな気分で読み終えることができると思っています。